専門外来紹介
[あたたかい医療]を展開していく中で、地域や社会のニーズに応えた専門性の高い外来を行っています。
福岡大学病院精神神経科は大学病院・有床総合病院精神科であり、専門性の高い医療をお届けするために専門外来を開設しております。質の高い最先端の精神科医療で地域や社会のニーズにも応えて参ります。
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職場のメンタルヘルス外来
わが国では、6割以上の労働者が大きなストレスを感じて仕事をしています。その様な環境で仕事を続けることが難しくなることもあります。本専門外来では、職場の状況などを適切に評価したうえで、治療を行い、職場との連携を行ってまいります。この外来では、労働者のメンタルヘルス全般に関わる課題について、専門の担当医師が評価及び治療にあたります。また、企業の産業医からの紹介もお引き受けしております。
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治験外来
人を対象に「まだ承認されていない薬や医療機器」を用いて国の承認を得るために行われる臨床試験を「治験」と呼びます。福岡大学病院精神神経科では、これらの治験を行うための体制があり、多職種で連携しながら、適切に治験を実施しおります。現在福岡大学病院で行っている治験については、以下の通りです。問い合わせなどは、各治験の情報内に記載されている連絡先までお願いします。
【対象疾患】統合失調症
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気分障害リカバリー外来
標準的治療によって症状は改善したものの、病前の日常生活機能レベルにまで回復しない、あるいは就学や就労といった社会機能の回復には至らない気分障害患者さんが存在します。当専門外来では、こういった気分障害患者さんの診断・評価・治療を適切に行い、リカバリーの実現を目指しています。
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移植外来
2010年の改正臓器移植法施行により脳死移植が増加傾向にあるものの、日本における移植医療は未だ生体移植が主体です。日本移植学会の生体臓器移植に関する倫理指針では、移植医療に関与しない第三者による生体臓器移植ドナー候補者の自発性意思の確認を定めており、主に精神科医がその責務を担っています。また、心臓移植および肺移植レシピエントを脳死登録する際は、精神科医による心理社会的評価が必要とされています。当院では主に腎移植、肺移植が行われており、当科移植外来においてドナーの自発性意思の確認ならびにレシピエントの心理社会的評価を行っています。
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自殺予防外来
自殺の危険に対してご相談するための外来です。自殺未遂後や自傷、自殺を考えているなどの状況に対して、必要な助言をすることを目的としています。ご家族からの相談も受け付けています。緊急度の高い方から受診の案内をいたします。必要な精神科での治療を行いますが、特に入院治療に関しては、すぐに当院での受け入れができないことがあります。その場合は、他院をご紹介いたします。
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自死遺族外来
自死遺族の方を対象とした外来で、必要な支援やご相談をしています。どんなことを相談したいか、どのような支援・治療を望むかについて、1回から数回、相談の上で進めていきます。受診を希望される場合、必ずしも他医療機関からの紹介は必要ありません。精神科外来にお問い合わせ下さい。
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周産期メンタルヘルス外来
周産期(妊娠・出産・子育て期)は、こころの不調をきたしやすい時期です。当院の「周産期メンタルヘルス外来」では、この時期のメンタルヘルスを専門的にサポートします。気持ちの落ち込みや不眠、イライラといった症状、「赤ちゃんが可愛く思えない」といった育児の不安、ご家族との関係の悩みなど、様々なつらさに対し、専門家が丁寧にお話を伺い、個別やご家族での心理療法を提供します。お子様連れでの受診も可能です。安心してご相談ください。
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もの忘れ外来
平成26年10月1日より、「もの忘れ外来専門センター」を開設しています。認知症のご本人やご家族が診断後の不安を軽減できるよう、診断後の支援や地域連携の推進にも力を入れています。見逃しのない初期対応と正確な診断を目指し、脳神経内科と精神神経科が連携して、問診・評価に加えて画像診断なども組み合わせた総合的で丁寧な診療を行っています。また、身体合併症や行動・心理症状(BPSD)への急性期対応も行っています。
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精神分析的セラピー(アセスメント)外来
福岡大学病院の精神神経科では【精神分析的セラピー外来】を行っています。対人関係の問題、ご家族との葛藤、生き方の問題でお困りの患者さんがいましたら、じっくりと自分のこころを見つめる精神分析的セラピーがお役に立てる可能性があります。「精神分析的セラピー」とは、こころに思い浮かぶことを自由に話しながらセラピストと面接する治療です。自分のこころを深く見つめ、振り返ることで、自分らしく生きやすくなることを目標としています。週1~4回の頻度で、時に数年に渡って続ける長いセラピーですので、始める前には質問票に記入の上、4回ほど実際の面接(アセスメント面接)を体験していただきます。その上で精神分析的セラピーを続けるか、セラピストと話し合います(場合によっては、他のセラピストを紹介することもあります)。当医局には精神分析・力動精神医学の長い伝統があり、現在も精神分析家2名をはじめ、精神分析の臨床実践を行っている医師が複数所属しています。ご興味のある方は精神科外来スタッフにお尋ねください。
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性別不合外来
性別不合・性別違和(旧性同一性障害)の方を対象としたジェンダー・クリニックを行なっております。診断・精神的サポート・実生活体験などの精神科領域の治療に加え、ガイドラインに則り、多職種による身体治療の判定会議も定期的に開催しています。
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児童・思春期外来
現在、様々な背景から、生きづらさを抱え、不登校や抑うつ・不安・希死念慮を抱える児童・思春期年代の方が増加しております。当院では、そのような方々のサポートを親・子ども・地域と共に取り組んでおります。児童思春期の治療は、包括的かつ、ご本人にあったオーダーメイドな治療が必須となります。私たちは、入院治療(開放病棟が主)・薬物療法・個人精神療法・デイケアなどの集団療法・環境調整などを組み合わせながら、ご本人の成長を見守る伴走者となることができればと思っております。現在も子どものこころ専門医2名をはじめ、臨床実践を行っている医師が複数所属しています。
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アスリートメンタルヘルス外来
現代のアスリートは、試合や練習のプレッシャー、人間関係のストレス、ケガや成績不振による不安など、様々な精神的課題に直面しています。当外来では、競技者としての特性と心の健康の両面に配慮した専門的な精神医療を提供します。スポーツ精神医学の専門知識を有する精神科医が診療を担当し、必要に応じてチームや指導者、ご家族とも連携しながら、包括的な支援を行います。個人情報は厳守しますので、これまで相談先に迷っていた方もまずはお気軽に精神神経科外来までご相談ください。
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統合失調症リカバリー外来
統合失調症の治療には、精神症状の改善に加えて、仕事や学校生活など、社会での生活を取り戻す、“リカバリー”の概念が注目されています。統合失調症リカバリー外来では、診断、評価、薬物治療、心理社会的治療を組み合わせて、リカバリー獲得に近づけられるような治療を目指しています。