臨床研究のご案内
当科では下記の臨床研究を行っており、ご協力いただける方を募集しております。
研究課題:休職に至ったうつ病勤労者のPresenteeismの自己評価と他者評価
研究目的と意義
我が国のうつ病勤労者は増加しています。うつ病は疾病就業による自覚的な労働生産性の低下(Presenteeism)や休業による労働生産性の損失(Absenteeism)によるコスト面の損失が大きいと言われています。
Presenteeism の評価には、WHO-HPQ、WLQ、WPAI などをはじめとしたさまざまな評価尺度が用いられています。しかし、Presenteeism の評価はその概念からもわかるように、自覚的な生産性の低下を示すため、実際の生産性の低下などについては示していない可能性があります。
うつ病患者の就労能力についてはその認知機能が関連するといった報告も多数ありますが、その認知機能障害でさえ、自覚的認知機能低下と客観的認知機能低下が乖離するといった報告があります。真の労働生産性の低下を評価することは、勤労うつ病患者さまの正確な機能レベルの評価、就労継続のサポートにも寄与すると考えます。
本研究では、うつ病勤労者を対象に、Presenteeism の評価を本人及び病前機能を知る上司や同僚にも評価してもらい、その関連や解離状況、さらにそれに影響を及ぼす背景情報、抑うつ症状、認知機能について検討します。
情報の利用目的及び利用方法
本研究において、研究協力者さまの病前機能の評価に上司や同僚の方にご協力いただきます。病前Presenteeismの評価(WPAI修正版)を手渡すかもしくは我々が郵送いたします。上司の方が評価してくださっPresenteeism評価と研究協力者さまが評価したPresenteeism評価の一致度を検討します。また一致度にばらつきがある場合にはそれに関連する要因について検討いたします。
利用する情報の項目
病前Presenteeism評価(WPAI修正版)得点
利用するものの範囲
病前Presenteeism評価(WPAI修正版)得点
試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称
所属:福岡大学医学部精神医学教室
氏名:堀 輝
研究の参加等について
この臨床研究への参加はあなたの自由意思によるものです。あなたが記載した病前Presenteeism評価を、この研究で使用することについて、いつでも拒否することができます。この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は、下記の問い合わせ先までご連絡ください。研究への使用を拒否されても、今後の研究参加者さまの治療で決して不利益を受けることはありません。ご連絡をいただけなかった場合、ご了承いただいたものとさせていただきます。
なお、これらの研究成果は、学会発表や学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることは致しません。
その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医又は以下の照会先・連絡先までお申し付けください。
問い合わせ先:
所属:福岡大学医学部精神医学教室
担当者:堀 輝
電話番号:092-801-1011(内線:3386)
対応可能時間:平日 9:00?17:00