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日々の出来事
winterセミナーで古茶大樹先生(聖マリアンナ医科大学神経精神科主任教授)にご講演いただきました
3月21日に聖マリアンナ医科大学神経精神科主任教授 古茶大樹先生にお越しいただき、「精神医学における疾患とは~精神障害の分類と診断について~」という演題でご講演いただきました。
今回のご講演は、この1年間自分自身が精神科医1年目として1番苦悩、葛藤した「診断」について改めて一から考え直す機会となりました。
日々の診療では、鑑別し診断をつけることに重点を置きがちで、そもそも「疾患」の分類や理解の仕方について考えることは今までありませんでした。今回、普段実臨床で何気なく使っていた「了解」の在り方についての学びや、精神医学の概念が理念型であるが故に、複雑多様な現実の症例を診ることができるのだという実感を得ることができたことが自分にとっては一番の糧となりました。既存の診断基準に縛られて身動きが取れなかった自分の肩の荷が少し降り、救いとなったような気もします。
私のような新米精神科医は勿論、長く精神医学と向き合ってきた他職員にとっても、一度立ち止まり、自身の診療を振り返り見つめ直す良いきっかけになったのではないでしょうか。
本講演で得た貴重な知見を、個々の診療そして当教室の発展に繋げていけたらと思います。古茶先生、大変有意義で充実したお時間を有難うございました。(文責:有吉恵奈)


