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スプリングセミナーで渡邊衡一郎先生(杏林大学医学部精神神経科学教室)にご講演いただきました

 当教室では2024年度より「福岡大学医学部精神医学教室スプリングセミナー」を開催し、学内外の医局員や大学病院スタッフが精神医学を学ぶ機会を設けています。
 今回のセミナーでは、杏林大学医学部精神神経科学教室教授の渡邊衡一郎先生を講師としてお迎えし、「忙しい日常臨床で共同意思決定(SDM)を実践するためのポイント」と題してご講演いただきました。
 渡邊先生は、共同意思決定(Shared Decision Making:SDM)の第一人者として、精神科診療におけるSDMの普及と実践に長年取り組まれています。診療ガイドラインの作成にも深く携わられ、エビデンスに基づく医療(EBM)と患者中心の医療を結びつけるSDMの重要性について、国内外の研究成果を交えながらご紹介されました。
 講演では、SDMとは医療者と患者が治療の選択肢やそれぞれの利点・欠点を共有し、患者の価値観や希望を踏まえながら最適な治療方針をともに決定するプロセスであることをご説明いただきました。また、統合失調症やうつ病を対象とした研究から、SDMは患者の治療への参加意識や満足度を高めるだけでなく、治療継続やQOLの向上にもつながる可能性が示されていることをご紹介いただきました。先生が作成をリードされたデシジョンエイドの活用方法について詳しく紹介され、忙しい日常臨床においても無理なくSDMを実践できることを具体的な事例を交えて解説いただきました。
 昨年公表された最新のうつ病診療ガイドラインでも、SDMが治療の基本姿勢として位置づけられています。本講演は、その意味を基本的なところから理解する上で大変重要なお話でした。
 渡邊先生、このたびは貴重なご講演を賜り、誠にありがとうございました。

(文責:増田将人)

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